いじめのない学校へ(聞き取り朝会より)
- 公開日
- 2021/01/12
- 更新日
- 2021/01/12
お知らせ
【律子の部屋 1/12 UP】
「いじめのない学校へ」
〜1月12日(火)聞き取り朝会より〜
数年前、小学生や中学生が、全国でいじめによって自殺するという痛ましい事件が起きました。その時文部科学省の大臣宛に、いじめが原因で自殺するという子どもからの自殺予告の手紙が届きました。このことのために、国からの要請を受けて東京都は、都の全ての小学校に宛てて、緊急アピールを出しました。「子どもたちへ」「保護者の皆さんへ」「全ての先生へ」「全ての校長先生へ」というもので、それぞれにメッセージが届きました。今日は、その中の「子どもたちへ」のメッセージを読みます。
子どもたちへ
みなさんは、いかなる理由があったとしても、自らの命を絶ってはいけません。辛いこと、苦しいことに耐えられなくなったときは、決して一人だけで解決しようとしてはいけません。
人間は決して強いものではありませんし、一人で生きられるものではありません。多くの人たちに支えられて成長し生きていくのです。互いに支え合っていくのが人間です。
困ったときは、家族や周りの人に助けを求めてください。悩みを打ち明けることは、決して恥ずかしいことではありません。あなたが弱いということでもありません。
みなさんの思いを受け止めることは、わたしたち大人の責任です。大人を頼りにしてください。力強く生きてください。素晴らしい人生を送ってください。つらいこと、悲しいこと、苦しいことを乗り越えて素晴らしい人生を送ってください。決して、自らの命を絶ってはいけません。
大人たちが何でこんなに大騒ぎをして心配しているのか分かりますか。それは、生き物にとって「命」ほど大切で尊いものはないからです。その大切な命を、いじめにあって辛いからといって、自らの手で絶ってしまうことは、絶対あってはならないことなのです。死んでしまいたいほど辛いいじめにあっているのなら、ぜひ力になって助けてあげたい、全国のすべての大人たちがそう思って、この緊急アピールを出したのです。
小学校には、そんないじめはないよ、とここにいる全てのお友だちが思えるのなら、こんなに嬉しいことはありません。でも、一人でもクラスの友だちに無視されていたり、嫌がらせを受けていて、ずっと長い間悲しい思いをしているとしたら、私たちは、放っておくわけにはいきません。今すぐ先生に助けを求めてください。
いじめをする人は、よくふざけていただけだよ、という言い訳をします。でも、いじめとふざけは違います。自分はふざけているつもりでも、相手が嫌だと感じていたら、それはいじめです。いつも同じ人がふざけの対象にされていたら、それはいじめです。
先生の友だちで、子どもの頃ひどいいじめを受けて、死んでしまいたい、と思った人がいます。その人の言葉が、忘れられません。「僕をいじめた人たちは、もう僕をいじめたことなんか忘れてしまっているでしょうね。でも、僕はいつになっても子どもの頃の辛かった気持ちを忘れることはできないのです。」
いじめは残酷です。絶対あってはならないものです。
小学校をみんなで「いじめのない学校」にしていきましょう。このことについては、またクラスに戻って担任の先生と話し合ってみてください。