【1114】日本の味めぐり 青森県
- 公開日
- 2024/11/14
- 更新日
- 2024/11/14
今日の給食
玄米ご飯 さばのごまだれかけ きんぴら せんべい汁
『せんべい汁』農林水産省HPより
南部せんべいは旧南部藩の領地だった青森県南東部から岩手県北部にかけての伝統食品で、小麦粉に塩と水を混ぜ鉄製の型で丸く焼いたもの。戦前、農家の多くは鉄製の型を持っており、せんべいは冷害が多く米がよく取れなかった地域の貴重な保存食だった。これを味噌汁や鍋に入れて煮たものが「せんべい汁」だ。起源は諸説あるが、戦前に川で捕れたウグイを使ったあら汁にせんべいを入れて煮たのがきっかけという。この料理は地元で受け継がれたが「せんべい汁」という呼び名が定着したのは平成になってから。家庭でだけ食べる地味な料理と思われていたものを観光客向けの名物にしようと、八戸市の観光団体がPRに乗り出したのだ。現在では全国にその名を知られる地域おこしの立役者となった。