学校経営方針
学校経営方針
令和7年4月3日
2025(令和7年)度 町田市立鶴川第二中学校 学校経営方針
町田市立鶴川第二中学校
校 長 小 島 千 惠
東京都教育ビジョン(第5次)及び町田市教育委員会の町田市教育プラン(2024-2028)、令和6年度の学校関係者評価結果等を踏まえ、2025(令和7)年度教育課程を編成し、本校の特色ある教育活動を展開することにより、グローバル化の一層の進展など変化の激しい社会の中でも強くたくましく活躍できる人材を育成する学校を目指す。
また、コミュニティスクールとして学校運営協議会の意向を尊重するとともに公立学校の強みである地域連携を重視し「地域とともに歩み、明日の地域を担うに鶴川第二中学校」をスローガンに地域連携の推進に力を入れる。
教職員においては、明日の社会を担う人材育成に携わるという使命感と矜持をもつとともに、教育公務員としての職責の重さを正しく認識し、都民、市民の期待に応えるべく職務に精励する。
1 学校の教育目標
〇自ら学び、創造性のある生徒を育てる
〇豊かな心をもち、思いやりのある生徒を育てる
〇心身ともに健康で、忍耐力のある生徒を育てる
2 目指す学校像
(1)一人一人の生徒が主体的に学び、思考・判断する力を身に付けるとともに、それを適切に表現する力を伸長できる学校
(2)一人一人の生徒の人権感覚を高めることにより、すべての生徒が安心して生活できる環境を 保障するとともに、それぞれが自分の力を存分に発揮し、個性を伸長できる学校
(3)一人一人の生徒が自己の健康、体力等への意識を高め、生徒が主体的に健康増進、体力向上に取り組む学校
(4)地域との連携を密にし、学校・地域の双方向での強い信頼関係が構築される学校
(5)保護者との連携を密にし、保護者とともに生徒をより良い方向に導くことができる学校
(6)全教職員が「チーム鶴川二中」という意識をもち、一人一人の生徒の健やかな成長を組織的に支援できる学校
(7)長年にわたる合唱部の全国的な活躍等も背景に、一人一人の生徒が本校の生徒であることに誇りをもち、場面に応じ高らかに歌声を響かせる「歌響く学校」
3 目指す生徒像
自らの人生を切り開いていくための力を高めるという主体的な学習姿勢をもつ生徒
自己の考えに基づき適切に判断する力を身に付けるとともに、それを自分なりの方法で表現することができる生徒
高い人権感覚をもち、人を傷つけることに敏感になるとともに自他を尊重できる生徒
自分の健康や体力に関心を持ち、健康増進、体力向上に積極的に取り組む生徒
地域コミュニティーの一員としての自覚をもち、社会貢献への意識が高い生徒
4 目指す教師像
「生徒の変容」という目標達成に向け、チームとして組織的に教育実践ができる教師。
高い人権感覚をもち、生徒理解に努め、生徒一人一人を大切にし、粘り強く、学習指導や生活指導を実践する教師
教職にあることに誇りをもち、自らの資質・能力を高めるために研鑽を積み、生徒の自己実現のために全力を尽くす教師
社会の動きに敏感で学校(教員)に対する新たなニーズに柔軟に対応できる教師
教育公務員としての自覚をもち、服務規律を遵守するとともに、保護者、地域等との連携・協調に努め信頼を得られる教師
(6)職務に励むとともに、プライベートな時間も大切にし、ライフワークバランスのよい教師
〇 生徒一人一人を大切にし、温かく穏やかな学校
〇 自己実現に向けて積極的に活動ができる学校
~自己の成長を実感し、自ら行動を起こすことができる学校~
〇 学習活動や行事・特別活動を通して自己有用感を育てる
〇 向上心を持ち、主体的に学びに向かう生徒を育てる
~「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体化を図り充実させる~
〇 自他を尊重し、互いを認め合う生徒を育てる
~特別支援教育の指導力・組織力を向上させる~
5 教育目標達成のための基本方針
町田市教育プラン2024-2028を推進し、教育目標を達成するために、以下の方針を示す。
(1)各教科、道徳、総合的な学習の時間、特別活動
① 各教科
単元のねらいや各授業(活動)等の学習のねらいを明確に示すとともに、それに対する具体的な評価基準を提示することにより生徒の主体的な学習姿勢を促す。
ICT(プロジェクターおよびPC等) の積極的な活用など、教材を工夫することにより生徒の主体的に学習に取り組む姿勢を促す授業を展開する。
「主体的・対話的で深い学び」を実現する授業改善を行い、いわゆる活用型学力(思考力・判断力・表現力)の伸長を図る。特に全教科を通じて表現力の伸長に重点を置く。
教育効果をより高めるために、生徒の1人1台端末(クロームブック)をいかに活用するかということを様々に模索し、新たな活用方法を積極的に導入する。
一人一人の生徒のニーズに応じた学習の在り方を大切にするとともに他者との協働によりねらいを達成する活動も取り入れるなど、「個別最適な学びと協働的な学びの一体化」を意識した授業実践を進める。
学び続ける力の育成により確かな学力を身に付けさせる。そのために、生徒が選択できる場面設定や授業改革シートの意図的・計画的活用が充実させるとともに、授業改革研修及び振り返りに積極的に取り組む。
各教科における学習活動の中でも人権教育に配慮し、一人一人の生徒が自由に自己表現できる場面を保障するとともに、互いを尊重し合い、違いを認め協力して取り組む中で柔軟な人間関係形成力を育む。
各教科において、ユニバーサルデザインの視点を取り入れた指導を行うとともに、特別な支援を要する生徒についての適切な支援を行う。
各教科における基礎基本定着のために、学習ドリルソフト「Qubena」の活用を課すなどして「家庭学習」の習慣を身に付けさせる。
② 特別の教科 道徳
道徳教育推進リーダーを中心に授業の質を高め、「考え、議論する道徳授業」の実現を図る。
個性の伸長や他者を思いやる心の涵養について道徳教育を基盤に推進し、他の人と協力して良好な人間関係を結ばせる。
③ 総合的な学習の時間
探究的な学習に主体的・協働的に取り組む機会を多く設定し、互いの良さを認め合うとともに、社会参画への意識を高める。
自ら課題設定し、その解決に向けて情報の収集・整理・分析を行い、自分の考えをまとめ、それを表現できる力を養う。
環境・エネルギー教育や防災教育などを通じ、グローバルな視点から持続可能な社会の形成者としての意識を涵養する。
④ 特別活動 その他
生徒の主体的な意欲を大切にした学級活動や生徒会活動、学校行事、部活動などを意図的、計画的に行うことで、集団の一員として自覚を高め、望ましい集団活動や協力する態度や心を育てる。
生徒会活動を通して自主自立の精神を育成し、公共心や社会性を育むとともに、集団の一員としての規範意識を高め、互いに支え合う態度を育てる。
生徒会活動において、地域や社会への参画を目指し、持続可能な社会の実現に向けた態度を育てるような活動を企画し実践する。
「運動会」や「合唱コンクール」などの学校行事においては、個々の生徒が能力や特性を発揮できる場面を意図的に設定し、生徒に充実感・連帯感を味あわせ、生徒の自己有用感を育む。
旅行・集団宿泊的行事においては、国際化を見据えたコミュニケーション能力の向上のために、1年次には東京グローバルゲートウエィを目的地とした校外学習、2年次ではブリティッシュヒルズ(福島県)を目的地とした移動教室を実施するなど、学年に応じて他者との協働の場面に英語によるコミュニケーションを意識させる場面を取り入れる。国際理解教育に関する取組を実践する。
「朝読書」の実施や調べ学習、ビブリオバトル等による学校図書館の積極的な活用を通じて読書活動の充実を図ることにより「言葉の力」を向上させる。
地域と連携した行事やボランティア活動を通じ、地域の一員としての意識を高め、進んで地域に貢献しようとする姿勢や態度を育てる。
部活動については、町田教育委員会の「設置する学校に係る部活動の方針」に則り、部活動指導員を効果的に活用することで、合理的でかつ効率的・効果的な活動を推進した上で、適切な指導を実施する。
(2)生活指導・進路指導・安全指導・健康、保健指導・特別支援教育
① 生活指導
教育相談の機能を重視し、丁寧に話を聞き、生徒一人一人の良さや個性を全教員で伸長する。また、不登校生徒に対しては、関係諸機関と連携しながら、一人一人に適した対応を行う。
不登校生徒への支援策の一つとして別室登校スペース「ほっとルーム」を開設する。
生徒個々の状況把握と情報共有に努め、不登校の未然防止・早期発見・初期対応に努める。
「学校のきまり」については、生徒の意見も反映させるなどして柔軟に見直しを行い、その趣旨について説明責任が果たせる規則を策定する。
学校全体で人権教育を推進することにより生徒の自他を尊重する心を育て、いじめの未然防止の徹底を図る。また、いじめが発生した場合には「いじめ防止基本方針」に基づいて組織的な被害者に寄り添う対応を行う。未然防止・早期発見・初期対応に努め、日ごろから生徒の様子を把握する。
問題行動への対応(保護者対応を含む)では、教員相互の報告・連絡・相談を徹底し、迅速にきめ細かく組織的な対応を行う。
Hyper-QUの診断結果から、生徒一人一人の状況を把握し、学年及び学級全体の課題への適切な対応を行う。
小中で連携した「鶴川スタンダード」に基づいた授業・生活規律を実践し、「あいさつ」「時間を守る」「ルールやマナーを守る」「身なりを整える」「清掃」「正しい言葉遣い」を大切にするとともに、集団生活に必要な規範意識、責任感、正義感、思いやり、他の人に共感する心を全教職員が率先垂範することで生徒に定着させる。
② 進路指導
生徒一人一人の自己実現のために、キャリア教育の視点から進路情報の収集や活用に係る体験的な学習(職業調べ・職場訪問・体験・上級学校訪問等)を系統的、計画的に実施することで、キャリア教育を推進し、自己理解を促す学習と体験学習をバランスよく組み合わせて、課題対応能力やキャリアプランニング能力を向上させる。
近隣高校との積極的な連携をすすめることで、進学対策の取り組みを推進する。
キャリアパスポートを活用し小学校、中学校、高校と一貫したキャリア形成を支援する。
③ 安全指導・健康、保健指導
a. 「安全指導年間指導計画」に基づき、防災及び安全教育の充実を図る。特に地震や火災等の災害、登下校時の交通事故の防止を含め、生徒が危険を予知し、自らの生命・安全を守る能力を高める。また校内の安全管理及び避難態勢を確立する。
b. セーフティ教室や薬物乱用防止教室を実施し、生徒自らの安全や心身の健康に対する意識の向上を図る
c. 体力テストの結果を用いるなどして、生徒一人一人の体力向上に関する意識を高め、それぞれの体力の実態に応じて自己の体力向上に努める姿勢を育てる。
d. 自己の健康への関心を高めるととともに、検診診断の結果による受診勧告への対応率を高める。
④ 特別支援教育・教育相談
生徒や保護者のニーズに基づき、特別支援教育コーディネーターを中心として校内委員会の機能を活性化し、一人一人のニーズに合わせた適切な指導ができるようにする。
特別支援教育への理解を深めるための校内研修を実施し、ユニバーサルデザインの視点に基づいた学習環境の整備と授業研究を進め、全ての生徒にとって分かりやすい授業を展開する。
個に応じた学習指導や生活指導、進路指導を工夫し、組織的対応を検討して、生徒一人一人の可能性を最大限に伸長する。
サポートルームの成果が最大となるよう、巡回指導教員および特別支援教室専門員との連携を強める。
すべての生徒の人権意識を高めるとともに共生の心を育てる
スクールカウンセラーとの情報共有を密に行い、一人一人の生徒の心情に寄り添った対応を心掛ける。
特別支援教育・教育相談の視点を合わせもった不登校生徒支援策として不登校対応教室「ほっとルーム」を開設し、その充実を図る。
(3)学校運営・校務改善・予算等
① 学校運営
教職員一人一人が分掌された職務を通して組織的に学校運営に参画するとともに、専門性や柔軟な発想力等をもって自己の職務内容の改善を図る。また、分掌された職務を「安全管理」という視点で見つめ、学校事故の未然防止を図る。
経営支援部の機能を明確化するとともに、校務支援システムなどのICTを効果的に使うなどして働き方改革の推進を図る。
特に個人情報の取扱いについては、漏洩、紛失、誤廃棄等がないように複数体制での確認など最新の注意を払う。
コミュニティスクールとして学校関係者評価などを受け、年間を通じて生徒や保護者、地域の願いを積極的に取り入れる柔軟性をもち、信頼を得られる学校づくりをする。特に保護者の願いを適切に把握するために学校評価アンケートの回収率の向上を図る。
ホームページや学校だより等により、積極的な広報活動を行い、本校の教育活動への理解を促進する。
地域や外部人材の力を教育活動全体に対して取り入れていくよう検討し、企画・運営に積極的に取り組む。
実践的で組織的な校内研修会や教員相互の授業参観を通して、教員としての資質向上に向けて取り組む。
⑤ 校務改善
a. 経営支援部の役割を明確にするのとともに教員以外のスタッフ(事務職員、用務職員、副校長補佐、スクールサポートスタッフ等)の力を効率的に集約できる組織作りを模索する。
b. 働き方改革を進めるために、出退勤システムを効果的に使い、職員の勤務管理を適切に行う。
⑥ 予算・学校徴収金・文書管理
学校徴収金の公会計化を受け、会計担当教員と事務室との連携を強め、適切な執行を行う。
教員のコスト意識を高める。
(4)その他
教育公務員として、全体の奉仕者であることを常に自覚し、関係法令や規則に則り、体罰や不適切な指導などの服務事故を起こさぬ強い意志をもって職務を遂行する。
健康管理には十分留意するとともに、同じ職場で働く他の職員の健康についても互いに気にかける職場とする。
清掃が行き届いた快適な教室環境、学校環境を保ち、職員室等の整理整頓を心がける。
家庭・地域の願いや都や国の教育の動向を踏まえ、保護者および地域・関係機関との適切な連携を図り、一人一人の生徒にとって最善のサポートを行えるようにする。
<5(1)>
*活用型学力(思考力・判断力・表現力)の伸長を図る。全教科を通じて特に表現力の伸長に重点を置く。
*生徒の1人1台端末の活用を模索し、新たな活用方法を積極的に導入する。
*ICTを駆使し「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体化を図り充実させる。
*学習ドリル「Qubena」の活用を進め、「家庭学習」の習慣化も図る。
*ユニバーサルデザインの視点を取り入れた指導を行うとともに、特別な支援を要する生徒への支援を進める。→ 特別支援教育における指導力向上
*行事・総合的な学習の時間・特別活動などでの体験の積み重ねを進める。その指導において「本物に触れること」を大切にした活動を積極的に取り入れるように工夫を行う。
*自己の成長を実感させるため、活動の振り返りを工夫し充実を図る。
<5(2)>
*生徒理解に基づいた「生徒一人一人を大切にした指導」の実現を図る。→ 教員自らの人権感覚を高める
*保護者対応は迅速かつ丁寧さを大事にする。
*校内の安全管理に向けた校内点検の徹底を図る。
*生徒自らの安全や心身の健康に対する意識の向上を図るために、情報発信や啓発活動を充実させる。
*特別支援教育コーディネーターを中心とした校内委員会の機能を活性化させる。併せて、サポートルームとの連携を強化する。情報共有や対応における具体的な方策等の発信を進めていく。 → 特別支援に対する組織力向上
*不登校対応教室「ほっとルーム」の活用とその充実を図る。
<5(3)>
*ホームページや各種たより等により、保護者や地域への積極的な広報活動を行う。本校の教育活動への理解を促進する。